King’s Diary

ある葬儀屋の日記です。創作です。

2233/09/23

  幼稚園の先生にマリーと一緒に謝罪に行った。アネットが他の子を傘でボコボコに叩いたらしい。ただ、話を聞くと、アネットが幼稚園で「お前のお父さんは悪い奴だ」と散々他の子達にからかわれて怒ったアネットが暴れたという顛末だと先生から聞いた。幼稚園の先生は事情をよくわかっていて、止められずに申し訳ないと逆に謝られてしまった。さすがに悪いと思った。

  こういうことは今まであったのかと先生に聞いた。初めてらしい。早めに気づけて良かった。今まで俺は口汚く相手を罵って昔のヒールプロレスラーよろしく相手を煽り倒した。子供の頃の俺に似た子が喜んでいた。それで満足だった。でも、こういう形でアネットが困ることになると思っていなかった。

 

  帰り道にアネットが「お父さんは優しくていい人だよね!!あいつらおかしいよね!!」と聞いた。何も答えずうんうんとうなずくのが精一杯だった。アネットは俺のことを好きでいてくれるのは嬉しい。でもそれが理由でほかの子供と仲良くできずに孤立してしまうのは良くない。

  スタイルを変えるべきなのだろうか。